外壁タイルに塗装は本当に必要ないの?メンテナンスの正しい知識
投稿日:2026年4月11日 更新日:2026年4月28日
新築時に「タイルはメンテナンスフリーだから塗装は必要ない」と説明をされた方は多いのではないでしょうか。
確かに外壁タイルは丈夫で美しく、メンテナンスが少ない素材として人気を集めています。
しかし、メンテナンスが全く必要ないというわけではありません。
本記事では、外壁タイルに必要なメンテナンスや塗装をした際のメリットなどについて詳しく解説します。
適切なメンテナンスをおこなうことが、建物を長期にわたって良好な状態に保つための重要なポイントとなります。
外壁タイルに塗装が不要な理由
外壁タイルは土や石などの自然素材を、約1,300度もの高温で焼き固めてつくられています。
そのため、タイルそのものが非常に硬くて丈夫で、傷がつきにくい素材になっています。
穴を開けるのもタイル専用のドリルでないと難しいため、普段の風や雨などでは表面が傷むことはまずありません。
また色あせしにくく、汚れが付きにくいというメリットもあるため、長期にわたって美しさを保つことができます。
さらに、タイルは吸水率がとても低くほとんど水を吸わないため、サイディングやモルタルのように雨水を吸って膨張と収縮を繰り返すという劣化が起こりにくいです。
これらがタイルが塗装不要と言われる大きな理由になります。
それでも外壁タイルにメンテナンスは必要
タイルは丈夫なので塗装は必要ないとしても、外壁全体がメンテナンス不要かというとそうではありません。
外壁タイルにメンテナンスが必要な理由が以下になります。
目地のコーキングが劣化するから
タイルには目地と呼ばれる部分があり、この部分にはコーキング材が充填されていてタイル本体とは異なり年月とともに劣化していきます。
紫外線や雨水、温度変化などの影響を受けて、5~10年ほどで傷み始めます。
経年劣化によって弾力性を保つための成分が抜けてしまい、ひびが入ったり裂けたりしてしまうのです。
このような劣化をそのままの状態で放置すると、雨水が浸入して建物内部にダメージを与えてしまいます。
そのため、コーキングは10年程度を目安にして打ち替えをおこなうことが必要です。
モルタルの下地がひび割れるから
タイルを施工する際には、専用の下地材にタイルをはめ込む「乾式工法」と、モルタルを使ってタイルを貼り付ける「湿式工法」の2種類があります。
乾式工法は工期が短く品質が安定しやすいのが特徴で、現在主流となっている工法です。
一方湿式工法は、伝統的な方法で複雑な形状にも対応しやすいですが、モルタルは乾燥収縮によってひび割れが入りやすくなります。
そのひび割れた隙間から雨水が浸入すると内部の劣化が進んでしまうため、モルタルの補修が必要になります。
タイル自体が浮いたり剥がれたりするから
タイル自体は耐久性が高いですが、下地となるモルタルや目地の劣化が進むと、最終的にはタイル本体が浮いたり剥がれたりすることがあります。
これは見栄えの問題だけではなく、落下すると通行人に当たって怪我や死亡事故につながる危険性もあります。
そのため、日頃から定期的な点検をおこない、タイルの浮きや剥がれを見つけた場合は放置せずにすぐに専門業者にメンテナンスを依頼することが大切です。
外壁タイルのメンテナンス方法
目地コーキングの打ち替え
タイルとタイルの間を埋めているコーキング材にひび割れや剥離が発生している場合、そこから雨水が浸入してしまいます。
コーキングの打ち替えをおこなうことで、防水性を維持して建物全体の寿命を延ばすことができます。
打ち替えは、古いコーキング材を全て撤去してから新しいコーキング材を充填する方法です。
まずは既存のコーキング材をカッターで除去した後、密着性を高めるためにプライマーを塗布します。
プライマーが乾燥したら新しいコーキング材を充填し、専用のヘラで表面を平滑に整えたら完了です。
高圧洗浄
外壁タイルの表面には、時間の経過とともに排気ガスや砂埃、苔などの汚れが付着します。
これらの汚れは美観を損なうだけでなく、タイルの劣化が進行する原因にもなります。
高圧洗浄機の強力な水圧で除去することができるため、定期的に実施してきれいにすることで、建物の長期的な美観と耐久性を保つことができます。
一定の距離と角度に保ちながら、上から下へと順番に汚れを洗い流します。
水圧が強すぎるとタイルや目地を傷める恐れがあるため、適切な水圧の調整が重要です。
浮きや割れの補修
タイルの浮きや割れがある場合は、建物の防水性や安全性に影響を与えてしまうため補修が必要です。
浮きが軽微な場合はタイルに小さな穴を開け、エポキシ系の接着剤を注入して固定する「アンカーピンニング工法」をおこないます。
割れや欠損が大きい場合は、既存タイルを撤去して新しいタイルへ張り替えをおこないます。
外壁タイルに塗装をするメリット
先述の通り、タイル本体は耐久性が高いため塗装は基本的に不要です。
しかし、状況によっては塗装をおこなうことで得られるメリットもあります。
防水性や耐久性が向上する
タイルは耐久性に優れた素材ですが、目地部分は年数の経過によって劣化しやすく、そこから雨水が浸入するリスクがあります。
塗装をおこなうことで目地をしっかりとコーティングして、雨水の侵入を防ぐ防水効果が期待できます。
また、塗膜によって素材の劣化を保護することができるため、建物全体の耐久性も向上します。
さらに、耐久性向上によって大規模な補修工事を避けることができるため、長期的なコスト削減にもつながります。
クリア塗装で艶を出すことができる
タイルの塗装では透明な塗料を塗る「クリア塗装」が人気で、タイルの風合いをそのまま生かしながら艶を出すことができます。
また、タイル表面への汚れの付着を防いで、見た目の美しさを長持ちさせることができます。
ただし、一度クリア塗装をすると定期的に塗り直しが必要になり、メンテナンスの手間が増えるという側面もあるため、業者と相談しながら判断することがおすすめです。
当社の外壁塗装工事については「外壁塗装」をご覧ください。
まとめ
外壁タイルは耐久性の高い素材なので、基本的に塗装は不要です。
ただし、目地コーキングの劣化やモルタルのひび割れ、タイルの浮きや剥がれなどのリスクがあるため、定期的なメンテナンスは欠かせません。
コーキングの打ち替えや高圧洗浄、補修を適切におこない、建物を長期にわたって良好な状態に保ちましょう。
*K*
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