外壁塗装における下塗り材の種類は?失敗しないための選び方
投稿日:2026年7月27日
外壁や屋根の塗装工事を検討する際、多くの方が注目するのは仕上がりの色や上塗り塗料のグレードではないでしょうか。
しかし、実は塗装の品質と耐久性を左右する大きなポイントとなるのは、「下塗り塗装」なのです。
下塗りでは専用の下塗り材を使用しますが、この下塗り材が適切でなければどんなに高機能な上塗り塗料を使ったとしても、数年で剥がれや膨れなどの不具合が生じてしまう可能性があります。
そこで本記事では、外壁塗装における下塗り材の役割から種類や特徴、選び方までわかりやすく解説します。
外壁塗装で不可欠な下塗り材の役割とは?
外壁塗装工事では、下塗り→中塗り→上塗りの3回塗装が基本になります。
下塗りは塗装工程の中で最初に塗布する工程で、その後の塗膜全体の品質を支える土台となります。
下塗り材の主な役割を解説します。
上塗り塗料との密着性を高める
下塗り材の大きな役割は、上塗り塗料と下地の密着性を高めることです。
外壁に直接上塗り塗料を塗ってもうまく定着せずに、施工後すぐに剥がれてしまうことがありますが、きちんと下塗り材を塗布しておくことで上塗り塗料がしっかりとくっついてくれるのです。
このように下塗り材は接着剤のような役割を果たし、剥がれやめくれといった不具合が起こりにくくなって、仕上がりの耐久性が向上します。
下地への塗料の過剰吸収を抑える
上塗り塗料をそのまま外壁に塗ると、塗料が素地に吸い込まれすぎてしまい、色ムラや機能低下につながってしまいます。
とくに、劣化が進んだ外壁は塗料を過剰に吸収してしまい、上塗り塗料を均一に塗布することができません。
初めに下塗り材を塗布することで、塗料の吸い込みを抑えてムラのない均一な塗膜を作ることができます。
軽度なひび割れや凹凸を補修する
外壁は長年紫外線や雨風にさらされているため、目に見えにくい微細なひび割れや凹凸が生じていることがあります。
下塗り材にはひび割れを埋める機能があるため、初めに塗布することで雨水の浸入を防ぐことができます。
ひび割れがある状態でそのまま上塗りをおこなうと、そこから雨水が入り込んだり美観を損ねたりする恐れがありますが、下塗り材で補修して整えることで、その後の塗装全体の仕上がりが安定するのです。
当社の外壁塗装工事については「外壁塗装」をご覧ください。
外壁塗装における下塗り材の種類
下塗り材にはいくつか種類があり、それぞれ特徴や使用用途が異なります。
シーラー
シーラーは下塗り材の中でも最もよく使われるもので、下地の内部にしみ込んで塗料の過剰な吸い込みを止める働きに優れた下塗り材です。
水性・油性の2タイプがあり、汚れやひび割れが少ない下地には水性、劣化が進んだ下地には油性が選ばれます。
プライマーとほぼ同じ扱いをされています。
選ぶ際は、外壁材の種類や現在の劣化状態を踏まえて、業者に下地診断をしてもらった上で決めるのが安心です。
プライマー
プライマーも上塗り前に塗る下塗り材で、シーラーと同じように密着性向上や吸い込み防止の役割がありますが、目的が少し異なります。
シーラーは吸い込みを抑える目的が主ですが、プライマーは特に金属素材との相性が良く、錆止め機能を持つ製品が多いことが特徴です。
下地の素材ごとに異なる製品が用意されている点が特徴で、塗装面と上塗り塗料をしっかりとつなぐ役割を担っています。
金属や窯業系サイディングなど、下地の素材に対応したタイプかどうかを必ず確認して選びましょう。
フィラー
フィラーは他の2種と違い、下地の凹凸やひび割れを埋めて平らに整えることを主な目的とした下塗り材です。
そのため、ひび割れが目立つ場合やモルタル外壁などの凹凸が大きい素材に適しており、サイディング外壁にはあまり使用されません。
また、フィラーには「微弾性フィラー」という種類もあり、硬化後も多少の伸縮性を保つタイプです。
最近ではこの微弾性フィラーが主流になってきており、細かなひび割れが発生してもその動きに追従できるため、ひび割れの再発を抑えることができます。
ひび割れの深さや幅、下地の劣化度合いを把握した上で、通常タイプか微弾性タイプかを判断することが大切です。
下塗りを適切におこなわないと起こるトラブル
下塗り材の選定ミスや塗り忘れは、さまざまな施工トラブルの原因になります。
早期の剥がれや膨れ
下塗りが不十分だと外壁材と塗料がしっかりと密着してくれず、数年で塗膜が剥がれてしまう恐れがあります。
本来であれば10年前後持つはずの塗膜が、施工後数ヶ月〜数年という短い期間で浮きや膨れ、剥がれを起こしてしまうのです。
施工直後は問題なく見えるため、気づいた時にはすでに劣化が進んでいるケースも少なくありません。
また、下塗り材と上塗り塗料の相性が悪い場合や、下地が十分に乾燥していない状態で施工した場合に、塗膜内に空気が入り込んで膨れが生じます。
色ムラ
下塗り材には下地への上塗り塗料の吸い込みを均一に整え、ばらつきを抑える役割があります。
そのため下塗りをせずに上塗りをおこなうと、下地の状態がそのまま透けて見えてしまい、色ムラが目立ってしまいます。
とくに大きく色を変える場合は、下塗りの丁寧さが仕上がりを大きく左右します。
耐久性が低下する
適切な下塗りがおこなわれないと、外壁材が塗料を過剰に吸い込んでしまい、塗膜が本来の厚みや性能を保てなくなります。
その結果、密着力や防水性が十分に発揮されず、通常の耐用年数より早く塗膜の劣化が進んでしまう恐れがあります。
まとめ
外壁塗装では仕上がりの色や上塗り塗料に注目しがちですが、実際に耐久性を左右するのは最初におこなう下塗りです。
下塗り材には密着性の向上、塗料の過剰吸収の抑制、微細なひび割れの補修という役割があり、シーラー・プライマー・フィラーなどの種類があります。
それぞれ目的が異なるため、下地の状態や素材に応じた使い分けが必要です。
ここを間違えると剥がれや色ムラ、耐久性低下といった不具合につながるため、適切な選定と施工が重要になります。
外壁塗装をおこなう際は、「どの下塗り材を使うか」「なぜその下塗り材を選んだか」をきちんと説明してくれる信頼できる業者を選ぶことがおすすめです。
*K*
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